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【EXPOレポート】 フランスマンガ短編集『Amuse Bouche』展覧会
オープニングパーティー その3

さて最後に、本のことを。

テーマ「快楽はおクチから」というのは、しゃべって笑って食べてキスして──という、誰もが必ず得る喜びの元がおクチだからである。内容はむろん、官能的なものがほとんどを占める。

アンソロジー短編集『Amuse Bouche』が、いかに画期的か?
もともとフランスのBD界では、女性向けの作品、同じく女性作家そのものが非常に少ない。日本と比べて男性社会である。それがここ数年の間に、日本のアニメやマンガ(男女比ほぼ均等でしょ?)で育った世代が、徐々に作家として頭角を現し始めているのだ。そこへ来て、女性作家中心のアンソロ本が出版されたということは、女性たちの未来はいよいよ明るい?と思わしめる。
また、官能表現、すなわちエロティックなテーマで作品を描いたのが今回初めてだと話す作家が多い。これもまたBDのなかで、ほんの一部の男性向けエロを除き、未開発(?)ジャンルだという意味だ。アムールの国、おフランスにして、この事実はいったいどういうことだろう?(笑) 
エロティック、しかも女性視点(!)のBD本は、さらに貴重なのである。

と、背景的な話は、また別の機会に掘り下げるとして──、この本を日本人が読んだら、果たして萌えられる部分があるだろうか? それはそれ、お国柄の違いがよく分かる。セックスについて、実にあっけらかんとしていて、絵もあからさまなのだ。出版社のテイストもある程度影響しているのだろうが、どちらかというとユーモア本と言える。欲望丸出しの悲喜交々。
日本マンガではあまり見られない表現、という意味では、面白く感じるに違いない。


『Amuse Bouche』 Fluid Glacial社、2009年4月15日発売
ハードカバー、72p.フルカラー、13.95ユーロ
参加作家:Auréia Aurita、Karine Bernadou、Libon & Capucine、Camille、Arthur de Pins、Maïa Mazaurette & Némri、Claire Bouihac & Jake Raynal、Aurore Petit、Thiriet & Robin、Bertail、Thiriet、Krassinsky
パーティー終了後、オレリアたちと、サンミッシェル方面へ移動する。 夜10時を回って、これからやっとディナーなのだ。
少し肌寒くなってきたとはいえ、春の気配を十分感じられるほどに気分のいい夜だった。セーヌ河を渡ってすぐのところにある某レストランの、もちろんテラス(!)に腰を落ち着ける。
このところ、わたしが楽しみにしているのは、BD×マンガの今後の展開、クロスオーバーぶりである。当然、女性BD作家の活躍も!
オレリアを含めてフランス人3名、日本人3名というメンバーでテーブルを囲み、みんなの顔をふと眺めながら──期待する何かは、そう遠くない未来に必ず起きるだろうと、ひとり確信を強めるのだった。

Kaoru

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